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新政権の文部科学関係の人事を懸念します(2) [教育基本法]

さて、文科省副大臣の鈴木寛氏について書きあぐねていたところ、いまさっきネットに次のような記事が出ました。

〜〜〜
鈴木寛副文部科学相は8日、文科省が小6と中3の全員を対象に実施してきた全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)を抽出調査に切り替える方向で調整していることを明らかにした。来年度予算の概算要求に向け、文科省が具体的な実施方法を検討する。(毎日新聞)
〜〜

・抽出調査にすることは賛成です。「過度に競争的」な日本の教育のなかで、さらに国お墨付きの悉皆の学力テストを続けることには特に意味を見いだせません(問題そのものはかなり練られたもののようですが)。市町村別成績の開示もこのところ問題になっています。費用対効果からみても抽出式で十分ではないでしょうか。
・このニュースを読んで、やはり新政権で教育行政の事実上の推進者は鈴木氏だろうという思いを強くしました。

さて鈴木氏について書こうと思って議事録等調べてみました。通産省(いまは経産省っていうのでしょうか)官僚から慶応大学環境情報学部助教授を経て、わずか当選2回で、選挙前の次の内閣では文部科学大臣ということだったというのですから、かなり腕が立つ方だと思います。

教育、医療を中心に活動されており、議事録には本当にたくさんの発言があります。一つにはその多さに圧倒されて、もう一つには私の主観なのですが、鈴木氏の立ち位置についてどう考えたらいいのかわかりづらく、なかなか記事にする勇気が出ませんでした。

もちろん安倍内閣の目指した「教育改革」よりは数段良いのですが、リベラルな私から見たら「ん?」という発言もかなりあります。ここは読者にみなさんに判断していただきたいと思います。

たくさんある発言のなかから多くの論点がまとまっているので(本音は少ないかもしれませんが)、2006年10月4日の安倍総理所信表明演説に対する代表質問を転載してみます(ご本人のホームページから)。この国会は忘れもしない、06年教育基本法が強行採決されてしまった国会です。*文字の色は筆者がつけました。文中*印以下は筆者の個人的な感想です。

〜〜〜
民主党・新緑風会の鈴木寛でございます。

私は、初当選以来、一貫して教育問題に取り組んでまいりました。これまでほとんど注目されることがなかった教育問題を安倍総理が最重要課題として取り上げていただきましたことは、率直に歓迎を申し上げます。これをきっかけに日本じゅうで教育論議が沸き起こりますことを期待して、質問に入らせていただきます。

(美しい日本)
私は、昨年九月から、民主党、次の内閣の文部科学大臣を務めさせていただきました。本年五月、我々民主党は日本国教育基本法案を提出し、その前文に、美しいものを美しいと感ずる心をはぐくむとの一文を盛り込み、提案理由で、物質偏重主義を脱し、コミュニケーションや知恵や文化などをより重視する情報文化社会の創造を目指すと述べました

*民主党案にあった「美しいものを美しいと感ずる心」なのですが、これでは「美しいもの」がすでに決まっている(現実には大人や教師や社会から決められる)ということを意味するのではないでしょうか。子どもたちが実際の学びのなかで、こころから自由に「美しい」、「楽しい」、「悲しい」、「辛い」と感じることとは根本的に違う気がします。「美しいもの」を自分で探す力をつけるのが教育だと思います。安倍氏の「美しい国」に対抗して言われたのかもしれませんが、このあたりから民主党案については疑問が出てきます。

また、私自身、七年前、慶応大学で教鞭を執っておりました折、二十一世紀には美意識、美徳、良心に基づき人々が自発的な活動を行うという功利を超えた価値観が醸成されるとの考えを出版などしておりましたので、安倍新総理が美しい国づくりを唱えられることは結構なことだと思ってはおります
しかしながら、総理の言動は余りにも矛盾と欺瞞が多過ぎます。せっかく美しい国を口にされるのであれば、もっと整合の取れた議論をお願いを申し上げます。
*このあたりも、美意識、美徳、良心に基づいてという意味がはっきりしません。例えば、「美意識と良心に基づいて、国の政策に反対の意見を表明する」というような行動も入っているのでしょうか。


(損得を超える価値)
総理も、損得を超える価値を大事にと著書で書いていらっしゃいます。正に美しい国づくりとは、経済合理主義、功利主義を超えて、多くの人々がそれぞれの美学に基づき自発的に社会に貢献し、そのことを美しいこととしてみんなが応援をする社会をつくることであります。
しかし、そうした社会とは対極の、損得を価値判断の重要な基準とする社会をこの五十年の長きにわたってつくり続けてきたのは、ほかならぬ自由民主党であります。そして、安倍総理が支え続けた小泉政権はそれに磨きを掛けてこられました。その自由民主党が美しい国づくりを行うことなど到底不可能であるということをまず申し上げておきたいと存じます。

*「美学に基づき自発的に社会に貢献」することは確かに良いことだろうと思います。しかし、こうしたもの言いのなかに、社会適応的な行動、いまの社会で良しとされている行動を推奨する響きを感じてしまいます。例えば、「私は美学に基づき、日米同盟の強化、日米の軍事一体化は間違っていると考える」という主張は「それを美しいこととしてみんなが応援する」のでしょうか。私にはやはり社会適応的な行動を促す主張のように感じられてなりません。


それが証拠に、損得を超える価値には、貸金業者の損得よりも庶民の生命、人生を守る価値も当然に含まれますが、現在、政府・与党は貸金業者の損得を優先する法案を成立をさせようとしております。
また、生命、健康も、本来、損得を超える大変貴重な価値であるはずです。我が国の国民医療費はGDPで八・〇%、そのうち税金投入分は一・三%、アメリカは医療費総額がGDPの一五・三%で、税金投入額がGDPの四・七%となっており、我が国の医療費への税金投入はある程度抑制をされているにもかかわらず、小泉政権はそろばん勘定だけで医療を考え、高齢者の自己負担を引き上げ、医療現場への診療報酬を引き下げてきました。安倍総理もこれまでの現場無視の医療政策を継承していくお考えか、お答えをください。
*「教育や医療について、精神論を述べるよりも、実際に予算をつけろ」という意見は、鈴木氏および民主党の主張のなかでとても共感できる部分です。この部分は評価します。

(子育ての価値)
総理は、御著書の中で、子育ての価値は損得を超えるとも書いていらっしゃいます。私も全く同感でありますが、であれば、父親、母親に平気でサービス残業や休日出勤を強いている企業に対しても全く同じことをおっしゃってください。そして、ワーク・ライフ・バランスを重視した労働法制を速やかに再構築してください。お願いを申し上げます。
*ここは全く同感です。

小児科、産科の医師不足問題も損得を超えて真剣に取り組んでいただきたいと存じます。私は、今年の三月、周産期医療の崩壊をくい止める会の皆さんを厚生労働大臣のところへお連れいたしましたが、小児科、産科を始め高度医療や終末医療を担っておられる医療スタッフは、余りにも過酷な労働条件の下、また、本年二月の福島県立大野病院事件以降は、たとえベストを尽くしたとしても、結果が残念な結果に終われば逮捕されてしまうかもしれないというリスクにおびえながら働いておられます。そうした職場に耐え切れず辞職する医師も続出し、多くの産科病院が閉鎖に追い込まれてしまいました。

総理、こうした医療現場を正常化するためにも、医療事故に関し、より公正かつ適正な法適用を可能にする、事実解明、原因究明に関する第三者機関の設立を検討していただきますよう、お願いを申し上げます。併せて、お産に関する無過失賠償制度の検討も早急に行っていただきますよう、お願いを申し上げます。

また、日本の医師数は人口千人当たり二人とOECD平均二・九人に比べてもかなり少なく、更に高齢化が進む中、臨床現場のマンパワー不足は明らかであります。にもかかわらず、厚生労働省は、医師の偏在はあっても全体では足りていると、このように強弁をし続けております。是非、総理、医師不足や医療現場の労働基準法違反の実態を調査し直すように厳命をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
*この部分もその通りだと思います。実際に出産に対する無過失責任制度や医療事故調査委員会については、実現化してきています。

こうした課題に真剣に取り組むことなく、単に美しい国づくりを字面だけで語っているのだとしたら、それは国民への大変な冒涜であります。

(教育基本法)
総理は、教育改革の課題として基礎学力の向上と規範意識を身に付けることを挙げていらっしゃいますが、今日最も深刻なのは、三年前から急増し、二〇〇五年では二千十八件にも上っている子供による校内暴力や傷害事件の続発と、子供の生命自身が脅かされる事故、事件の頻発であります。今こそ生命の大切さと自らの命を守ることをしっかりと教えていくことが極めて重要だと考えますが、総理の御所見を伺います。

こうした中、我々民主党は、日本国教育基本法案に、生の意義と死の意味を考察し、命あるすべてのものを尊ぶ態度を養うことは教育上尊重されなければならないとの一文から始まる、全四項目に及ぶ生命及び宗教教育に関する条文を盛り込みました。
*ある程度頷けますが、生の意義や死の意味がわかっていないから自傷他傷に至るとは思いません。頭では知っていても現実の生活のなかで、自分や他者はそのままでいいのだという「自尊感情」を持てていないというところに大きな問題があるのではないでしょうか。「子どもが知的、感情的、人間関係で十分に自由になっていないことが問題の根っこにある」という私の考え方からみるとかなりズレを感じます。

ちなみに、政府案は、中教審の案からも後退して、宗教教育については「一般的な教養」との文言を追加するにとどまっております。さらに、我々は、インターネットの光と影や国語力教育の充実など、「情報文化社会に関する教育」に関する条文も盛り込みましたが、政府案ではインターネット教育については一切触れておりません。
総理、我々のこうした案を参考に政府の基本法改正案を改めて見直してはいかがでしょうか。お考えをお聞かせください。

(教育予算)
総理は、教育改革の具体論として、授業時間増、外部評価、教員免許更新制の導入を掲げられましたが、教育予算については一切言及がありません。安倍総理の教育改革論の最大の欠陥は、教育予算の話が全く語られていないことにあります。我々民主党は、教育こそ未来への最大の投資だと認識し、コンクリートから人づくりへ予算を回すべきだと考えております。

そもそも、我が国の教育予算ですが、初中等教育の公財政支出はGDPの二・七%、高等教育へは〇・五%。米国ですら初中等教育に三・八%、高等教育に一・四%です。フィンランドは実に、初中等教育に四・〇%、高等教育に二・一%、教育にお金を掛けています。
民主党の教育基本法案では、教育振興計画にGDPに占める公財政支出の比率を明記し、教育予算を少なくともまずは米国並みに引き上げていくことをうたっております。

我が党のこうした主張を自民党幹部はばらまきだと批判し、自民党は本年五月、今後教育費は大幅に削減するとの方針を決定をいたしました。教育予算の増額については、それをばらまきだと考える自民党と、それを未来への投資だと考える我々民主党で立場が百八十度違っております。
教育を叫ぶ安倍総理、教育削減のこの自民党の方針を踏襲されるのであれば、正にそれは欺瞞であります。コメントがあれば伺いたいと思います。
*ここは素晴らしいと思います。こういう代表質問がされているのに、教育基本法の審議では、いじめ、自殺、未履修問題、タウンミーティングのやらせ等について表面的な議論に終始されたに過ぎないと思います。いまでこそ、マスコミは日本の教育予算の貧困ぶりを報道していますが、この時期に鈴木氏の指摘したような予算についての報道はほとんどなかったように記憶しています(私の見落としがあるかもしれませんが)。マスコミが時の政府の論調に迎合的であるということの現れのように思います。

(教育現場の実情)
安倍総理の改革手法は、一言で言えば、教育現場に対する圧力強化と兵糧攻めであります。北朝鮮に対してはそれで結構でありますが、日本の教育現場は我が同胞によって支えられているのです。
*私は北朝鮮の方針が決して良いとは思っていません。しかし、北朝鮮にも市民、女性、そして子どもがいます。そうした一般の方々のことを考える時、「北朝鮮に対してはそれで結構でありますが・・・」と切り捨ててしまっていいのでしょうか。医療や教育のことを専門にしておられるのでしたら、他国の弱者や子どもたちについて想いをはせることがあって当然だと思います。

多くの教師たちは、教育委員会への報告書作成に追われ、様々な事情を抱えた保護者の対応に疲れ、テレビ漬けで切れやすくなってしまった生徒児童を様々な制約の中で指導しています。そうした中、燃え尽きる教師も続出しています。教師の自殺も相次ぎ、精神性疾患による休職者数は三千五百五十九人に及んでいます。これが教育現場の実情であります。

私は、七年前、金子郁容教授とともにコミュニティ・スクール構想を提案しましたが、本来国がなすべきは、現場における教師と親と地域との対話と協働を促し、学び支援のコミュニティーを全面的に応援していくことであります。
*コミュニティー・スクール、学校理事会というのは、どうも鈴木氏を中心として浮かび上がってきた案のようです。これについても不安はあるのですが、長くなりますので次の機会に。

教師をバッシングしていっときの世間の注目と支持を集めても何の意味もありません。現場を締め上げれば教育は再生できるとの安易な認識は、この際改めていただきたいと思います。

(教育格差の是正)
そもそも、人を育てるためには、愛情を込めて、手間を掛け暇を掛け、目を掛けて、心を配ってあげることが必要であります。そのためには、教育人材の質と数が確保されることが不可欠であります。 まず、絶対に解決しなければならないのは教育格差の問題です。再チャレンジを言う前に、人生の第一回目のチャレンジでだれもが同じスタートラインに立てるよう、すべての人々がそれぞれにふさわしい教育機会を享受できるように全力を挙げるのが我々政治家の務めであります。格差の是正に本腰を入れればおのずと学力も向上をいたします。
*これも正論だと思います。

  〔議長退席、副議長着席〕
つまり、二〇〇三年、PISAが行った国際学力調査で、読解力が世界十四位に転落をしたことが明らかになりました。習熟度最上位を示すレベル五の比率は、二〇〇〇年も二〇〇三年も全体の約一割で変わっておりません。しかし、レベル二、レベル一、レベル一以下の合計が二〇〇〇年調査では全体の二八%であったものが二〇〇三年には四〇%に増えたことによって平均点が下がってしまっているのであります。レベル二以下の子供の多くは、塾に通うことができない経済的余裕のない家庭のお子さんであります。こうした子供たちに対する底上げを図ることこそ公教育にとって最も必要なことだと思いますが、総理はいかがお考えですか。
底上げに必要なのは、補習や少人数教育のための人員増であります。フィンランドの授業時間は決して長くありません。しかし、生徒当たりの教師数は日本の約二倍であります。

しかし、この春に成立した行政改革推進法は教員を五%削減することを法定化しておりますので、この法がある限り補習や少人数教育の実現のための教員増は困難であります。安倍総理が学力向上を掲げても、行政改革推進法を見直さなければ何もできません。総理、この改正に踏み切る覚悟がありということなのでしょうか、お答えください。
*ここは非常に賛同します。

また、私は、土曜学校運動や放課後学校などを提唱してきました。来年度に向けて放課後等支援事業を新規要求していただいていることは評価をいたします。ただ、補習など必要な中学生に対しても十分に配慮していただきたいと存じますが、文部科学大臣の御所見を伺います。
*土曜学校運動や放課後学校が本当に必要なのでしょうか?新学習指導要領でさえ、子どもに対する負担が心配されています。これ以上、子どもを学校にいさせることが有効でしょうか?

(奨学金の充実)
さらに、格差解決に不可欠なのは、高等学校、大学、専門学校、そして高専などにおける奨学金の抜本的充実であります。私は、一貫して希望者全員奨学金制度の実現を訴えてまいりました。我が国の高等教育費における自己負担比率は約六割に上っております。米国ですら三割、フランス、ドイツは約一割、フィンランドはわずかに三・五%であります。民主党の教育基本法案でも高等教育の漸進的無償化と奨学制度の充実を盛り込んでおりますが、これこそ教育格差解決の切り札であります。
総理、奨学金充実に是非とも本腰を入れていただきたいと存じますが、いかがでありましょうか。
*これも賛成です。

(学校評価)
総理がおっしゃる外部評価の強引な導入は現場をゆがめるおそれもあります。美しい国とは、数字にならない価値をも大切にする社会でもあります。人間の能力や業績も数値で測り得るものと測りにくいものがあります。外部評価のみを強化すると、学校は、現場は数値化できない仕事の軽視を始めざるを得ません。また、十分監査能力のある監察官の確保は極めて困難でありますから、評価の信憑性が疑われる事態も発生しかねないのであります。

我々は、むしろ地域住民や保護者を始めとする学校関係者、当事者たちによるコミュニティー評価がより有効だと考えております。監察官の目はごまかせても、日ごろ接している保護者や地域ボランティアの目はごまかせません。と同時に、コミュニティー評価は、教師だけが一人で抱えていた問題をみんなで共有し、教師や地域住民、保護者との対話と協働のきっかけにもなり得ます。

コミュニティー評価を普及させるためにもコミュニティ・スクール化、地域立学校化は極めて重要な課題であり、我々民主党は、教育基本法案の中で地域立学校化の全面的な推進を制度的にきちっと明記をさせていただいているところであります。既に五反野小学校で実証をされていますが、コミュニティー評価によって教師たちはどんどん成長をしています。こうした実践を踏まえて、外部評価の導入については慎重に検討をすべきであると思いますが、総理の御所見を伺います。

*地域立学校化は、いまや民主党の政策になっています。もっと具体的な議論が出なければ評価できませんが、いまの日本の地域の現状では、第二PTAのようにならないでしょうか。つまり、地域で有力な声の大きい人の意見が通り(こうした人は往々にして思想やや右派です)、結局は可もなく不可もなくで、かえって学校の保守化につながらないでしょうか。人選や運営方法をよほど工夫しなくてはならないと思います。

(教員免許更新制)
教員免許更新制については、校長などから強い懸念の声がわき起こっております。校長、教頭が免許更新の判定を実際には行うということになりますが、仮に十年に一度だとして、全国の教員百万人の約一割に当たる十万人の審査に毎年大事な管理職の時間が忙殺をされてしまいます。それだけの社会コストを払ったとしても、多くの学校では形骸化し、教員の質向上には恐らくつながりません。

指導力不足教員対策では京都市が既に実績を上げております。それを広げていった方が明らかに有効であります。京都市は、人権擁護委員やあるいは臨床心理士といった専門家も入れて丁寧に研修や対話を積み重ね、本人の自覚を促し、相当数の指導力不足教員を実際に退職をさせています。

また、今後は、学校経営、教科指導、生活・進路・キャリア指導などの専門コースを教員専門職大学院に設け、十年研修やe―ラーニングなども活用して修士課程を修了させ、実務経験などを勘案して、上級の専門免許などを交付するようにしていけば、それを目標に教師は前向きに研さんに励みます。
総理、是非ともこうした蓄積された議論を参考にして、免許更新制の導入についてはきちっと慎重に議論をすべきだと考えます。総理の御所見を伺いたいと思います。

*京都市の実践について詳しくないのでコメントは控えますが、民主党の掲げる教職課程修士制度についても運用次第だと思います。学生さんが自由な雰囲気で実践を積むという形式にすれば、効果はあるのでしょうけれど・・。

(さいごに)
最後に、総理にお願いがございます。
教育、医療を始め、世の中の様々な現場の方々にもっともっと思いをはせていただきたい。全国津々浦々の教育現場、医療現場では、今日も朝早くから深夜まで大勢の医療スタッフ、教育スタッフが様々なプレッシャーや劣悪な環境に耐えながら一生懸命頑張っていただいております。ごく一部の非難されるべき教師や医師を除き、大多数は本当にまじめに誠実に生徒の人生や患者様の命を使命感を持って預かり、その任務を全力で全うしようと、それこそ損得を超えて日夜研さんと精進を重ねておられます。

しかし、小泉政権の五年半、そうしたまじめに頑張る現場の人間が余りにもないがしろにされてきました。その結果、現場のプロたちの献身的な努力も力尽き、限界に達しつつあります。安倍総理、私が本日お伝えをしたかったことは、あなたの側近たちがやろうとしていることは現場を支えるプロの皆さんのプライドや職人魂を踏みにじる危険性を大いにはらんでいるということであります。

美しい国づくりは、誇りや美学を持って一生懸命頑張っておられる現場の皆さんに、まず我々自身が心から敬意を払い、心から信頼を寄せることによって始まっていくのだということを申し上げ、私の代表質問を終わります。
*このあたりは賛成です。

ありがとうございました。(拍手)

〜〜〜

私がこの代表質問をまとめるのには力不足ですが、鈴木氏の考え方が少しは浮き彫りになったでしょうか?私としては教育・医療現場の困窮の指摘や予算措置の必要性については賛成ですが、教育理念についてはあまり目新しいところがなく、いまの理念やシステムを基本的には肯定しつつ調整を加えるという方向のように感じました。

実際に教育基本法に関する特別委員会で鈴木寛氏が質問した項目に、さらに彼が重視する箇所が出ていると思いますので、私のコメントはなしでそのまま載せておきます。(教育基本法「改正」情報センターホームページより)

〜〜〜
鈴木寛議員は、民主党のネクスト文部科学大臣として、「日本国教育基本法案」(民主党案)を対置させながら、代表質問をおこなった。

①「民主党案は『美しいものを美しいと感ずる心を育み』等と明記しており、安倍総理の『美しい国づくり』は結構だが、矛盾と欺瞞だらけ」と批判。

②「安倍総理は『基礎学力と規範意識を身につける機会の保障』を重視しているが、3年前から増えている、校内暴力、子どもの生命にかかわる犯罪の問題こそ深刻な問題。命の大切さの教育こそが重要であり、民主党案は『生命及び宗教に関する教育』の条文を入れているが、政府案は中教審答申からも後退している」と指摘。「インターネット教育もそうだ」と付け加えた。

③「安倍総理の教育改革論の最大の欠陥は教育予算について語っていないことだ」と批判。「教育予算を削減する自民党か、未来への投資として重視する民主党かが問われている」と強調。

④「安倍総理の教育改革の手法は、教育現場への圧力強化と、教師への『兵糧攻め』のやり方だ。今、教師は疲れきり、疾患も多くなっている」とし、「金子郁容教授と私が7年前に提案した『コミュニティー・スクール』構想こそ、本来の教育改革論だ」と力説。

⑤「教育格差の解消が急務であり、再チャレンジを言う前に、人生の第一回目のチャレンジの機会を保障することが重要」と述べ、「それぞれの人が、それぞれに相応しい教育を受けられるようにすることが政治家の責務」と力説。

⑥「経済的格差の下におかれた子どもの底上げこそ重要であり、教育削減を法定化している行政改革推進法をかえなければならない」とし、「民主党案には、『高等教育については、無償教育の漸進的な導入』とあるが、奨学金制度を充実すべきだ」と強調。

⑦「外部評価による数字による評価では、数字によらない価値を現場が軽視することになってしまう」と指摘。「国の監察官による評価は信憑性がなく、『コミュニティーの評価』を普及すべき」であり、民主党案は「地域立学校化の全面的な推進を制度的に保障している」と言及。

⑧「教員免許を新制導入は慎重に」とした上で、「更新制を導入しても管理職の仕事が膨大になり増えるだけ」と批判。「京都市の指導力教員対策のようなものをひろげるべき」と指摘。
〜〜〜

なおWikiによれば、鈴木氏は前原・枝野グループになっています。私の印象としては経済左派、思想右派寄りのイメージが強いです。言っておられることはかなり正論なのですが、では鈴木氏の政策が実現したら学校が伸びやかになるかというと、そういうイメージも持ちません。ともあれ、キーパーソンの一人であることは確かですので、今後要望等出していきたいと思います。

追加ですが、日本医事新報という雑誌の9月12日号で「【潮流2009】 [新政権の医療政策]
 鈴木 寛(民主党政策調査会副会長)─病院は瀕死の状態だから“緊急輸血”が必要」というインタビューにも答えておられましたが、医療費削減を進める自民党支持を変えなかった日本医師会について厳しいコメントを出しておられました。(「あれだけのことをされたのですから、こちらにいらっしゃることはないでしょう」というような感じです←正確ではありません)。敵に回すとかなり怖くて粘着質な人物という印象を持ちました。http://www.jmedj.co.jp/magadetail.jsp?goods_id=1616


2009-10-09 00:01  nice!(3)  コメント(14)  トラックバック(0) 

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hm

鈴木さんの考えの中核は至極まっとうで安心出来る気がします。

 「美しい」感性を…のところに関しても、確かに、それ自体maiさんの感じられるように ん?? なのですが、しかし、安倍総理がそういうお題目を言うことを逆手にとって、当時の政権のやり方の矛盾やいい加減さを痛烈に批判しているとことのように感じられます。
 論客としても相当な力量だと思います。

 今までよりも良い教育政策になるよう、鈴木氏にも期待したいものです。

 といって、maiさんと同じく、私も、自公政権であろうが民主政権であろうが共産政権であろうが、あくまで、一市民として野党的視点で物事をしっかり観察し、モノ申してゆくことをこれからも続けていく気持ちです。
 ともに、(ただし無理ない範囲で)がんばりましょう。
 
by hm (2009-10-09 15:21) 

hm

 あ、↑のコメント、maiさんが掲載して下さっている、例の教育基本法改悪国会のときの発言を読んでという限りです。その他の鈴木氏の政策等、在り方については、勉強不足でよく分からないので、それは別として、ということで。
by hm (2009-10-09 15:25) 

shira

 いやまあ、「この人なら任せて大丈夫!」てな人に就任されるよりいいんじゃないですか?小泉パパにしても石原パパにしても、有権者(のうちの投票者の)大多数がそう思って万事丸投げした結果がこの始末じゃないですか。民主政権は旧政権と大きく変わりそうにないという安心感ゆえに政権は交代されたわけでもありますし。
by shira (2009-10-09 23:23) 

mai

>小父蔵さん
niceどうもありがとうございました!

>hmさん
コメントどうもありがとうございます!そうですね。最近の自民党の文教担当者と比べると、ずいぶんと真っ当ですね。こういう考え方の通りに教育に対する条件整備が行われると、学校もかなり変わってくると期待します。ただ、私は記事中に書いたように彼の教育内容についての考え方には窮屈さを感じます。私自身がいわゆる自由教育に慣れてしまったせいかもしれません。でも、「国の役割は第一に教育の条件整備」という方針で現場の自由度がアップすれば、先生方や子どもたちの創意工夫によって伸びやかな学校になるのかもしれないですね。私も何政権であってもブレず慌てずやっていきたいです。またよろしくお願いします。

>shiraさん
確かに〜〜!。国民は「自公政治がひどすぎるから何とかしたいけどあまりにも大きな変革は不安」と考えて民主党を選んだのであり、私が思い描くような社会民主主義的な世の中を選択したのではないのです(これは忘れてはならないポイントですね)。国民の選択に沿うとすれば、鈴木氏のような考え方は妥当、というかかなり良い方かもしれませんね。この数年で「丸投げ」の怖さは身に染みました(私は小泉パパにも石原パパにも自民党にも一度も投票していませんが←郵政選挙で自民党に投票した夫に時々自慢してます。都民じゃないので石原さんは投票できません〜)。
by mai (2009-10-13 23:08) 

大内裕和

 maiさん、皆さんの書かれている通り、鈴木寛氏の教育論には優れた点と危惧される点が混在しています。『現代思想』10月号「特集=政権交代」で私が書いた論文「教育政策の行方-新自由主義・国家主義からの転換は可能か?」で、民主党マニフェストの主要部分については論じましたので、皆さん出来ましたらぜひお読みください。なおここではまだ民主党マニフェストの中心部分の一つである学校理事会については論じきれていません。近日中にこの点についても必ず論文を発表する予定です。
 鈴木寛氏が民主党教育政策のキーパーソンであることは間違いありません。私は,自分が書いた上記の論文を鈴木氏に直接送りました。鳩山政権の教育政策が少しでも良い方向へ進むように全力を尽くしたいと思います。
by 大内裕和 (2009-10-25 00:34) 

mai

>大内裕和さん
再度コメントをいただき、本当にありがとうございます。小学生の子どもが秋休みで1週間付き合って遊んでばかりいたため、ネットから離れていました。お返事が遅くなって申し訳ありません。
「現代思想」は取り寄せで入手し、大内さんの論文を拝読しました。とても勉強になりました。私自身、意見を決めかねていた「教員養成課程を6年制にする」という点について、大内さんのご指摘で問題点がはっきりしました。教員の質とは何か。教員養成の開放性を維持することの大切さなどいろいろ考えました。
 子どもの小学校はプロジェクトという縦割り活動が主軸になっているのですが、ベテランのスタッフ(先生という言葉は使っていませんので)と新任・若年のスタッフが組むクラスが多く、二人担任制のようなかたちを取っています。そういうon the job trainingの方が実力アップにつながるように思います。
 民主党の政策は学生側についてはかなり手厚いと思いますが、ご指摘のように教育機関側への予算増額がどう行われるかが注目点だと思います。「高等教育予算の抜本的増額」は確かに再緊急の課題ですね。
 鈴木氏へ論文をご送付いただき、どうもありがとうございます。一保護者として心からお礼を申し上げます。学校理事会についても私はあまり理解できておらず、論文をお待ちしております。
 更新ペースの遅いブログなので、日にちはわかりませんが大内さんの論文の内容についてブログ内で紹介させていただいてよろしいでしょうか。今後ともよろしくお願いいたします。
by mai (2009-10-29 18:22) 

 大内裕和

maiさん
 大内です。私の『現代思想』の論文を読んでいただき、ありがとうございました。「教員養成課程を6年制にする」ことの問題点については私の論文発表以後、朝日新聞、日本経済新聞、読売新聞それぞれの社説でも批判がなされました。まずは問題点の認識が広がって良かったと思います。
 私の論文内容をブログ内で紹介していただけるとのこと、とても嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。
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by cheap hermes handbags (2013-10-26 20:24) 

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by north face outlet store (2013-10-28 07:57) 

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